中古パソコンの業界トピックス

中古パソコン業界が、にわかに脚光を浴び始めたのは2003年の頃からです。それまで中古のパソコンを回収して販売するというスタイルは、ソフトウエアライセンスの問題やセキュリティーの不備からマイナスイメージがつきまとい、一般ユーザーからの支持が得づらい状況でした。ところが、この年『日本IBM』と『NEC』という大手国内パソコンメーカー二社が中古パソコン市場に参入してきたのです。もともと法人向けにリースしていたパソコンを再生していた『日本IBM』は、さらにクリーニング・メンテナンスとセキュリティーを徹底して『リフレッシュPC 』として展開します。一方の『NEC』は、一般ユーザーから使用済みの中古パソコンを買取り、同様にクリーニング、メンテナンスを施した後、インターネットショップや販売店経由で売り出すという戦略を展開しました。『NEC』のこの試みは、当時のPCマーケティング本部の『製品の購入時から廃棄、リサイクルまでトータルなサービスを展開したい』という強い意気込みがあったからだと言われています。とにかく、この二大メーカーの中古業界への参入で、従来の中古パソコン業者は一気に活気づきます。一般に中古パソコンはメーカーの保証が無いために購入者の専門知識や商品に対する眼力が必要でした。その点メーカーが販売しているということになればソフトウエアのライセンス問題も含めて非常に安心できます。さらに、一番の懸念材料と言われた個人情報その他のセキュリティー問題もメーカーがハードディスクの完全消去を保証することで払拭されました。こうしたメーカーの取組みが、既存の中古業者に対するハードルも下げ、業界内での競争と活性化を促進したのです。さらに、中古パソコンに対してリサイクル法が適用され、廃棄にお金がかかるようになり中古市場に大量の商品が流入するようになります。パソコンの高性能化、低価格は年々進んでいます。特にWindowsXP以降のOSを搭載したパソコンは、非常に安定した挙動を見せており、セカンドPC、サードPCとして購入する人も少なくありません。また、海外への市場拡大も大きな追い風の一つになっています。2006年以降、順調に右肩上がりの成長を続けるこの業界ですが、すでに市場の一割以上が中古PCというまでになっています。ここにきて新品を売りたいメーカーとの競争も生まれ始め、さらなる市場開拓とサービス向上が求められているのです。